楽器演奏を修得するといえば,単調でつまらない練習を長時間我慢する必要がある思われているかしれません。もちろん,練習は重要で,全く練習せずに演奏が上達することは決してありません。しかしながら,練習のための練習を延々とやり続け,いつになったら憧れの楽曲が弾きこなせられるようになるのか,先が見えない中でモチベーションを見失うという例を多く耳にしてきました。
実は,演奏理論に基づいて効率よく練習することで,演奏技術を短期間で向上させることができます。レミエ音楽院では,短期間で楽器演奏力が身につくような指導を行うために,音楽教育・指導法についての研究活動を行っています。
レミエ音楽院では,当音楽院における導入期の学習者(未就学児)に対する指導から,大学におけるスペシャリスト養成まで,広範囲にわたる音楽教育の現場で長期間にわたって収集・蓄積した情報とノウハウに基づいて教育法・指導法を研究・開発しています。また,各種学会や研究会に積極的に参加し,最新の演奏技法や音楽理論についての情報収集を行い,常に最先端の指導を行っています。
これまでに,導入期の学習者のための革新的な教育方法をいくつも開発し,これらを”レミエメソード”と呼ぶことを提案してきました。レミエメソードは,演奏のレッスンにソルフェージュや楽典という音楽理論を取り入れたこと,および当音楽院で開発したオリジナル教材(リズムカード,音符表,鍵盤−五線紙対応図など)を使うことが特徴です。
一般に,導入期の学習者(未就学児)には理論(楽典・ソルフェージュ)は理解できないから感覚で覚え込ませればよいと信じられていますが,わかりやすく工夫された教材を用いることで,未就学児でも音楽理論の基礎を理解して演奏できるようになることが当音楽院の研究の結果から明らかになってきました。
このような教材は,いろいろなものが市販され,他の教室でも使用されていると思います。レミエ音楽院では,独自に開発した教材を30年間にわたってレッスンの現場で活用し,改良を重ねてきました。当音楽院で開発した教材には,
という特徴があり,一般的な教則本や教材と併用することで,導入期の学習者のレッスンだけでなくスペシャリスト養成にも多大な効果を挙げています。
これまで開発してきた“レミエメソード”については論文等で積極的に成果を公開していますので,他の教室でもこの指導法の全部あるいは一部を採用されているところもあります。なお,当音楽院の研究活動の一部は公的研究助成(科学研究費補助金(科研費)など)の援助を受けて行っています。
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